超高齢化社会、世界的感染症の危機から医療、介護の当事者になる機会や医療・介護を学ぶ必要性が増している昨今、「人生の最期を我が家で迎えたい」と考える方も増えているそうです。
そうした世間の想いと共に、ここ数十年の間に家で受けられる医療、介護サービスも日々進化しています。
こうした背景から私自身もまず知りたいと思い学び始めた情報をまとめることで、少しでも読んでくださる皆様の手助けになればと思い当ブログを始めました。
今回はそうした在宅医療の根幹たる、訪問診療をご紹介します。
訪問診療とは
訪問診療とは簡単に説明すると、医師や看護師が家に来て医療行為をしてくれることです。一般的に「医療を受けるとしたら病院や診療所にこちらから出向かないといけない」というイメージがありますが、通院が難しい方は訪問診療を受けることができます。
通院困難な方であれば誰でも訪問診療が受けられる
「家で医療を受ける」聞くと「高齢者向けのサービス」とか「難病患っている人だけの話」と思われがちですが、あくまで制度上は”通院困難である”ことが前提なので、年齢や、患っている疾患によって訪問診療が受けられないわけではありません。身体的な要因だけでなく精神的な要因であったとしても、医師が”通院困難である”と認めれば訪問診療は誰でも受けられます。
つまり意外と知られていませんが、若い方であっても
・事故に遭い歩行が難しい方
・精神的な理由から外出困難な方
などの方も対象になります。
訪問診療で受けられる医療とは
医療の進歩とともに在宅でできる医療行為も拡大しています。大規模な設備が必要な精密検査は難しいですが、自宅療養する上で必要なことはかなり網羅できるようになってきています。
代表例を挙げると以下のような医療を受けることができます
・バイタルチェック(体温・血圧・脈拍・血中酸素飽和度の測定など)
・採血、心電図、検尿、感染症などの検査
・点滴、投薬治療
・カニューレやマスクによる酸素療法
・経管栄養(経鼻栄養、胃漏、腎瘻など)
・床ずれ、褥瘡の処置や管理
こんなクリニックに騙されるな
ここまで挙げてきた通り訪問診療はできる範囲が意外と広いですが、認知されていない部分も大きいため、残念ながら知識不足な患家や相談者に不利益をもたらす、悪質なクリニックもあります。
例えば
・高齢者しか診れないといい張り診療を断る
・(本当はできることがあるのに)●●はできない、と診療を拒否される
家で療養したい、最期を迎えたいという希望があるのに、上記のような話が出てきたら、制度上の問題なのかそのクリニックの志向や人員的な問題なのかきちんと精査し、後者であれば他のクリニックを探すことをおススメします。